「手取り14万」このワードが話題になっている。
事の発端は女性向け匿名掲示板ガールズちゃんねる(通称:ガルちゃん)に下記のトピックスが立てられたのが始まりだ。
スレッドを立てた人のスペックは
- 年齢:アラフォー
- 仕事:都内メーカー(勤続12年)
- 給与:手取り14万円
日本終わってますよね?という意見に、同じ境遇の人たちが現れたり、今すぐ転職するべきなどのアドバイスが書き込まれている。
匿名掲示板なので、この話自体が嘘かもしれないしボーナスの有無や住居形態などで状況は変わってくるだろう。
しかしながら同じような境遇の人が何人もいるため、どこか遠い世界の話というわけでもなさそうだ。
「手取り14万」のワードがさらに広がりを見せたのがホリエモンこと堀江貴文氏のツイートだ。
日本がおわってんじゃなくて「お前」がおわってんだよwww / 12年勤務して手取14万円「日本終わってますよね?」に共感の声 「国から『死ね』と言われているみたい」「日本はもはや発展途上国」 (キャリコネニュース)…
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2019年10月7日
「いま」を見つけよう - https://t.co/0lZL3DLZI0
このツイートには多数のリプライが寄せられている。
リプライ欄は堀江氏に賛同し自己責任論を唱える人、逆に堀江氏を非難し政治の問題点を指摘する人など盛り上がりを見せている。
(このリプライ欄が日本の縮図っぽいかも)
この件で色々と 思うところがあったので記事にしてみた。
ちなみにこの記事では、日本はオワコンなのか手取り14万は自己責任なのかについて言及はしないでおく。
都内一人暮らし手取り14万の生活を考える
- 家賃:約5万円
- 水道光熱費:約1万円
- 食費:約3万5千円
- 通信費:約1万円
- 交際費:約1万5千円
- 日用品:約1万円
- 交通費:約5千円
- 趣味:約1万円
- 貯金:約5千円
モデルケースとしてはこんな生活でしょうか。
大きなケガや病気、冠婚葬祭が重なった際などは厳しそう。
もっと切り詰められるって意見も出てきそうですが、これ以上どこかを削ると本当に生きてくだけのロボットみたいな生活になってしまうのでやめときましょう。
マレーシアで額面RM5,000の生活を考える
給与を考える
次にマレーシアで額面RM5,000の給与を考えてみる。
何故RM5,000なのかというと、この額はマレーシアで働く日本人の最低賃金と定められている金額である。
RM1=¥26で換算すると13万円になる。
給料から天引きされる税金は所得税のみで、RM5,000の給料であれば約RM250(6千5百円)引かれて
手取りは約12万3千5百円
手取り14万円とそこまで変わらなくない?
(むしろ数年前のレートであれば手取り14万円を超える)
ちなみに大抵の日本人向け求人はRM6,000からが多い印象。
生活費を考える
マレーシアの物価は日本の3分の1!と言われていましたが、現在は体感で半分から3分の2ぐらいでしょうか。
マレーシアの大卒の初任給は約RM2,000。
また、青年海外協力隊のマレーシア派遣者の現地生活費も約RM2,000/月となっている(家賃は除く)
この金額は派遣国ごとにJICAが派遣国の住民と同水準の生活が営める金額を定めている。これは首都基準で算出される。
つまりマレーシアでは首都クアラルンプールでもRM2,000(5万2千円)あればある程度の生活はできるといえる。
もちろん僕もRM2,000/月で生活している。
(今月から家計簿をつけ始めたので来月頭に生活費を公開予定。現時点でデータがなく申し訳ない。)
また、マレーシアではマレーシアには「EPF」と呼ばれる退職金と年金を合わせたような制度があったり、医療保険に関しては会社の福利厚生に含まれているケースが多い。
家賃
首都のクアラルンプールを想定して考えてみる。
1LDKのコンドミニアムであればRM2,000~RM2,500で借りることができる(ただし一人暮らし向けの物件はあまり多くない)
この価格でセキュリティがしっかりしていて、物件によってはプールやジムなどもついている。
また、大抵の物件は日本よりも広い作りになっている。
↑参考にしたサイト
マレーシアでの生活に実現可能性はあるか
もし冒頭のスレを立てた女性が環境の変化を求めてマレーシア現地採用での生活を希望した場合、果たして可能だろうか?
個人的にこれは十分可能であると思う。
マレーシアでは日本人向けの求人数に対して、応募者が不足している状態である。
知り合いの会社では新しく入った日本人スタッフがより高額な給与で他社に引き抜かれてしまった(正直英語はあまり上手くないが、引き抜き先の給与はなんとRM10,000以上)
他にも似たような話をいくつか耳にした。
現地採用にあたってのスキルだが、語学や専門知識を必要としない求人も多い。むしろ語学研修を開催してくれる求人もある。
日本人カスタマー向けのコールセンターなどは日本語さえできれば問題ない(何故かマレーシアではコールセンターの求人がめちゃくちゃ多い)
↑参考にしたサイト
マレーシアで働きながら英語のスキルを身に着けたり、人脈を広げていきステップアップなども考えられる。
ちなみに今回は独身という設定で考えている。もちろん既婚者であったり子供がいれば話は変わってくるし、親を残してマレーシアに行くのはどうなのか等は考慮していない。
マレーシアと日本の今後
現在マレーシア在住の日本人は、リタイアして移住した夫婦、日系企業の駐在員、会社経営者、子供の教育のため家族で移住した人たちなど、どちらかというと富裕層と呼ばれる人たちが多い気がする(あくまでも自分の周りだけかもしれないけど)
でも今後は、日本からマレーシアに現地の仕事を求めて貧困層と呼ばれる人たちが増えたりするのかな?
今回いろいろと調べてみて、日本と同水準の求人を見つけたり、実際にマレーシアで働いてみたら日本の生活よりも貯金できてる体験談なども発見した。
僕たちにできることは、自分の立ち位置を確かめながら日々スキルを高めて視野を広く持つことだと思う。
一番キツイのは日々の生活でお金の余裕よりも心の余裕がなくなってしまって、より良い選択肢に気付けなかったり、あったとしても行動に移せなくなってしまうことかもしれない。
※マレーシア在住の方で求人や生活費に関して現実とかけ離れている点があればご指摘頂けると幸いです。