マレーシアとインドネシアは隣り合った国同士ということで共通点が多いです。
ざっと以下のような共通点があります。
料理
ナシゴレン(チャーハン)やミーゴレン(焼きそば)が食事の定番です。そしてほとんどが油っぽい。
飲み物は基本甘い。激甘。
お肉は鶏肉がメイン。これは宗教上の理由から。
宗教
どちらもイスラム教が多数派。
気候
1年を通して温暖で乾季と雨季がある。
言語
ここが今回のメイントピックです。
上記のように共通点が多いマレーシアとインドネシアですが、なんと言葉も似ています。
どのぐらい似ているか留学時代の先生に聞いてみたところ、体感的に約70%は同じなんじゃないかということでした。
日本で例えると標準語と方言みたいなかんじらしいです。
ちなみにこの先生はインドネシア出身で、数年前までマレーシアの大学で授業をしていました。現在は日本人男性と結婚されて日本で生活しています。
なので上記の方言の例えは信憑性が高いかなと思います。
また、先日インドネシアからマレーシアに遊びに来た同期は、予想以上に会話が伝わって驚いていました。
つまり、マレー語かインドネシア語を学べば一気に二か国語を話せるようになるってことです(大げさ?)
マレーシアの人口が約3千万人、インドネシアの人口が約2.6億人です。
どちらかの言語を習得することで3億人近い人たちとコミュニケーションをとることが可能になります。
人口も経済も伸びているこの二か国の言葉ができるっていうのは、ビジネス的観点から見ても強みではないでしょうか?
余談ですが、日本における語学検定試験でインドネシア語検定はありますがマレー語検定はありません(このブログを読んでる偉い人、ぜひ作ってください)
いつかはこのブログでマレー語講座のような記事を書きたいなぁとぼんやり思っています。
単語は同じだけれど…
そんなマレー語とインドネシア語ですが70%似ていると言っても30%は別な言語なわけで…
その異なる部分を先ほどインドネシアの同期がマレーシアに遊びに来たときの話(実話)で説明しようと思います。
説明の都合上、彼をA君とします。
インドネシア→クアラルンプール(乗換)→コタキナバルと飛行機を乗り継いで任地まで来てくれたA君。
飛行機の乗り換えも問題なく、コタキナバル空港では早速SIMカードも購入しました。
これらのやり取りは全てインドネシア語を使って行っています。マレーシアでもインドネシア語が通じることに感動するA君。
その後、待ち合わせ場所のレストランまでタクシーで空港から来てもらうことになりました。
タクシー乗り場が分からなかったので現地の人に聞いたそうです。
A君「すみません、タクシー乗り場はどこですか?」
現地の人「ああ、それならそこに"Kereta"が見えるでしょ?そこだよ。」
A君「え?Kereta?どこ?」
現地の人「いや、そこに見えるKeretaだよ。」
A君「………? 駅があるの?」
現地の人「………?」
もうお分かりかと思いますがこの会話のすれ違いはKereta(クレタ)という単語が原因です。
Keretaはマレー語では車という意味です。しかし、インドネシア語では電車を意味します。
なので、現地の人が車が見える辺りと言ったのを、A君は電車が止まっていると勘違いしてしまったわけです(改めて言いますが実話です。)
ちなみにマレー語で電車を表す単語はKereta api(クレタピ)です。
これはKereta(車)+Api(火)という単語の組み合わせからできています(直訳すると火の車)
インドネシア語で車はMobil(モビル)です。
Keretaのように単語の綴りは同じでも意味が違う単語は他にもあるのでいくつか紹介します。
Kecemasan
インドネシア語での意味は心配、マレー語での意味は緊急
Pusing
インドネシア語での意味は頭痛、マレー語での意味はUターン
Dadah
インドネシア語での意味は手を振る動作、マレー語での意味はドラッグ
Bisa
この単語はインドネシア語もマレー語も毒ヘビという意味があります。それに加えてインドネシア語では~できるという意味もあります。
こんなかんじで学べば学ぶほど新たな発見があるのが語学の面白いところですね。
以上、同期隊員の中で1番マレー語の成績が悪かった者からの投稿でした。